衝撃の発言から6日、私の心はようやく落ち着きを取り戻し、事態を客観的に見つめようとしている。その発言は『ウチくる!?』(「フジテレビ」2017年2月26日放送)のオンエア中に行われた。このときのようすを『スポーツ報知』(2017年2月26日)はこう伝えている。
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【高橋ひとみ、激しい新婚時代明かす「50代でもすごいんですよ」マンション下の階からクレーム!】
《女優・高橋ひとみ(55)が26日放送のフジテレビ系「ウチくる!?」(日曜・正午)に出演し、結婚生活について赤裸々に語った。
3年前に50代の一般男性と結婚した高橋は出会って3か月、交際して2週間でゴールインしたと告白。ゲストとして登場した俳優・高嶋政宏(51)が「2週間の間、やることやってた?」の質問に「そりゃやってるでしょう」と即答。「(結婚した時は)向こうは50歳で私は52歳だったけど、50代でもすごいんですよ。新婚だから」と夫婦生活をぶっちゃけた。さらにあまりの激しさ?からか「マンションの下の階の人からクレームが来たんです。安普請じゃないのに…。管理人さんが(クレームに)来て。そうしたらウチの主人が『ウチだって新婚なんですよ』と言ってて、『わあ、すてき』と思った」と詳細を語った。
大の酒好きで知られる高橋は、プロポーズの際も泥酔しており「(プロポーズの言葉は)『ずっと一緒にどうのこうの』みたいな…」とはっきりと記憶していないという。そのために夫からは“禁酒令”が出されており、飲むときはワインもグラス2杯までと決められているという。「飲むときはなみなみ入れてもらう」と話し、「そのせいでキッチンドリンカーになった」と告白した。
キッチンでこっそり缶酎ハイを飲んでいるが、ゴミ出しが夫の仕事で、空き缶を出せずに「タンスの奥に飲んだ缶をしまっている」という。》
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自分なりにどうしてこのお話に驚愕したかを考えてみると以下の5点に絞られた。
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(1)中高年世代でも旺盛である
(2)女が堂々とあからさまにテレビで自身の「夜」を語る
(3)その女が高橋ひとみというかつてのオサレ不思議ちゃんs系女優である
(4)新婚は近所迷惑なほどスゴいのが当然である
(5)そんなに濃くてもやはりセックスは日常なのである
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正直に申し上げると不安がある。それはこんなに激しく驚いてしまったのは、この告白が中年のババア=母親イメージによってなされたからなのではないか、ということだ。この年代の女が自分の性についてあけすけに語るのを聞くのははじめてだったし、私の知るかぎりほぼ男は100%マザーコンプレックスを抱えている。そして実は高橋ひとみは少し私の母親に似ているのである。自分の認めたくない一面をついに眼前に突きつけられたか、と不安なのだ。
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そんなことで動転していたので、ついに階下の住人の堪忍袋の緒が切れるほどのうるささとはいったいなんであったのであろう? という当然の疑問が湧いてくるまでに数日かかってしまったのである。声か? 音か? 振動か? 揺れか? そして「安普請じゃないのに…。」、おそらくこれがテレビ番組ではなく酒の場だったりすれば、高橋ひとみは躊躇なくペラペラとそれも喋ったような気がする。
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いやしかしこういう近隣との騒音問題などには受け手側の事情も存在する。以前30代の夫婦が住む部屋の下に引っ越しをした知り合いが、毎週水曜日と土曜日の夜がうるさくて仕方がない、と怒っていたのを思い出す。たまさか木曜日の朝にゴミステーションでそこの奥さんに出くわすと、異様にテカッとスッキリした顔をしている!! と憤懣やるかたないようすであった。もちろんそのとき知り合いに連れはいなかったのである。
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そうそう、この話を聞いたときにも思ったのであるけれども、たとえばこの場合は毎週水曜日と土曜日の夜と決めるように、日常にしっかり組み込まれたセックスというのは照れくさくないものなのであろうか? 毎週毎週水曜日と土曜日の夜には気分が盛り上がりファイティングスピリットが湧くのであろうか? そんなに定期的に“溜まったらする”のであれば、それはウンチやオシッコとあまり変わりはないのではないのか? それとも私のアタマがおかしいのか?
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高橋ひとみは明らかに日常の暮らしに溶け込む激しいセックス、なタイプな人なのである。もともと女のほうが現実的だとか即物的だとかいわれるけれども、そういえばそんなようなことで呆気にとられた気分になったことも何回かある。うむ。私にとってはまだセックスは生と死の交錯、みたーいな、フェスティバル、みたーいな、非日常の祝祭空間、みたーいなものなのである。であるからそんなめでたい催しが毎週2回もやってきたらたいへんなのである。
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私のアタマがおかしいのである。これからはますます高橋ひとみのような女が増えて、なーにいってんのよ生きているんだからエッチくらいするのあたりまえじゃないの、などとシレッと口にするそのことがあたりまえになっていくのであろう。そしてその前に、これまでさもいわくありげなものとして性を取り扱ってきた芸術の息の根が止まる。私もたぶん時代的にはそこまでの人間である。まあ、この点はさすが寺山修司(享年47)の最後の秘蔵っ子といわれた高橋ひとみである。なんのことだか。
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しかし「50代でもすごいんですよ。新婚だから」というセリフは強者の驕りだと思うわけさ。コンドームメーカーの相模ゴム工業が2013年に全国47都道府県の男女1万4100名を対象に行ったWEBアンケート調査によると、パートナーがいる人間の1ヵ月のセックスの平均回数は
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40代 ◉ 男:1.9回、女1.6回
50代 ◉ 男:1.6回、女1.2回
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である。どちらもわずかに男のほうが多いのが気になるけれども、「すごいんですよ」にはほど遠い。「新婚だから」を勘案しても、「すごいんですよ」というところまでは継続していかないであろうと思う。すぐ飽きるさ。高橋ひとみ夫妻、お2人ともツワモノなのである。だからこそ「『ウチだって新婚なんですよ』と言ってて、『わあ、すてき』」になるのである。
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あたりまえ? そんなことは最初に読んだときからわかっている? いやいやツワモノ認定はきちんとした裏付けがなければならないのである。高橋ひとみ夫妻はツワモノである。しかも50歳ヅラを下げて「ウチだって新婚なんですよ」と、近所迷惑なほど激しいセックスをする権利を堂々とナマナマしく主張する夫と、それに耳を澄ませてまた惚れる妻、つまりたいへんなスキモノカップルでもある。
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このときの『ウチくる!?』では、高橋ひとみが風呂に入ると必ず旦那が覗きにくるという話もしていたらしい。結婚3年目。変態さんにもう一歩だ。しかしこれが世間のあたりまえの範疇にあるのか、それともセックスは盆と正月くらいで十分と思うこちらのアタマがやはりはおかしいのか、そこのところのサジ加減がいまいち釈然としないのである。釈然としても別にどうということもないけれども。
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改めて問いたい。高橋ひとみ夫婦は“暴走する中年の性”なのか? 高橋みなみ(25)はAKB卒業後1ヵ月で男を連れ込み3連泊させたりしてやはりツワモノ、好き者なのか? それともふつうなのか? うむ。こんなことに悩む私はまるで乙女のようではないか。(了)
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